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【コラム】親知らずって絶対抜かなきゃだめですか?
2016/02/20
暖かい日も徐々に増えてきましたね。
当院でも花粉症に悩まされるスタッフがちらほら。。。時折 生理食塩水で鼻うがいをしております。
さて、本題に。
患者様が親知らずに際してよく抱かれる疑問がいくつかあります。
「親知らずって抜かなきゃだめですか?」
「親知らずって抜いたら腫れるんでしょ?」
などなど、親知らずの抜歯-そもそも歯を抜かれたことのない者にとっては親知らずどころか抜歯の後の症状は未知の世界だと思います。
まずは親知らずそのものの話から。
親知らずとは、本名・第三大臼歯と言います。
第一大臼歯は小学校入学前後に生え、第二大臼歯は中学校入学前後に生えてきます。
第三大臼歯は歯の種は10歳前後にはレントゲン写真に写ってきていて、生えてくるのは人により様々ですが18歳から21歳までとされていますが、実際は30歳過ぎたころから生えて来られる方も居て幅広いです。
下の図は乳歯、永久歯の歯の種から生え始め、そして歯の根っこ完成までの平均的な年齢を書いた図です(参考程度に)
さて、皆様のご質問に戻りましょう。今回は下の親知らずに限局してお話をすすめていきます。
1、親知らずは抜かなければならないのか?
草津いりえ歯科クリニックDrサイドからの見解は、下記のようにしています。
「まっすぐ生えていて」
「親知らず自身が虫歯にならず、もしくは虫歯の治療がちゃんとできていて」
「手前の歯に虫歯になる影響もなく」
「きちんと上下の歯が嚙めて使えていて」
「ご自身でも歯ブラシがしっかり当てられてケアができるのであれば」
予後も良いので抜歯をせず当院では経過観察でお伝えしてケアさせていただいております。。
2、親知らずを抜いたら痛いでしょう?腫れるでしょう?
実は親知らずの抜歯には難易度があります。
図の中で左上のように親知らずの角度が浅く生え方もきれいな場合は抜歯も容易です。
右下のように深く、角度も大きい時は抜歯の難易度は高くなります。
親知らずの抜けるための出口も狭いため、歯肉にメスを入れて親知らずを小さくしてから出してあげます。
図の難易度の高い親知らずともなると、“術後に” 痛みがでます。
術中は局所麻酔をしっかり効かせておりますので基本的に痛みが出ません。術中に痛みが出る場合は途中で局所麻酔を追加して痛みが出ない治療を目指しております。ですので、痛みがある場合は我慢せず気兼ねなくお知らせいただいて大丈夫ですのでご安心ください。
術後数時間経つと麻酔が切れてくるのでその時の痛みが最高潮になるかと思います。痛みが心配な方は麻酔が効いている間にこちらから処方する痛み止めのお薬を服用していただければ痛みも予め和らいでいることが多々あります。
3、私の親知らずってどんな生え方をしているの?
親知らずの生え方は多種多様、十人十色。歯の生え方から根っこの形、本当に様々です。ですのでパノラマX線(レントゲン)を撮影させていただいて初めて全容がわかります。
まずは自分自身の歯のことを自分がしっかりわかっていることが大切だと思いますので、当院では今までの治療内容やこれからの治療内容はもちろんのこと親知らずの歯の向きや生え方、形も抜歯の如何にかかわらずお伝えさせていただいております。
ただし一度ご説明したことも治療の椅子に座って聞いているとついつい緊張してしまって忘れてしまうのが人間というもの。もう一度聞きたい、もう一度説明してほしいとご要望があれば何度でもお答えいたしますので、気兼ねなくお申し出くださいね。
図参照;「智歯の抜歯ナビゲーション」より